500万乙女の心のバイブル、天空の城シンタ〜そして伝説へ〜【第6話、シンタメンタルダウン】

【第6話、シンタメンタルダウン】
シンタがゆっくりと目を覚ますと、そこは闇に包まれた真っ暗な世界だった。
「やっと目を覚ましたのね、シンタ」
シンタがその優しい聞きなれた声の方を振り返ると、そこにはショートカットの美少女が何かパイロットが着るようなボディースーツを着て佇んでいた。
「ゴ、ゴンタム?キミはゴンタムかい?」
シンタは半ば反射的にその少女に向かって訪ねると、
少女はコクリと頷いた。
「そ、そう言えば、ボライワ兄さん!ボライワ・Cは?そして一体ココは?!」
シンタはふと我に返ってゴンタムと名乗ったその美少女に一気に訪ねた。
ゴンタムはゆっくりとシンタを振り返えると悲しそうに見つめてこう伝えた。
「シンタ、ここはアナタの心の中よ。。。弱虫で、泣き虫で、悲しい世界。。。」
シンタはそれを聞いて驚きを隠せない表情で辺りを見回し、呟いた。
「か、悲しい??」
すると続けてゴンタムはシンタにこう伝えた。
「私たちは負けたのよ、ボライワ・Cに。。。」
シンタは思わずゴンタムに訪ねる。
「ま、負けた?ボライワ兄さん、いやボライワ・Cにボクはどうしたら勝てるの?」
シンタに聞かれたゴンタムは悲しそうな表情でこう答えた。
「テクがゼロでオートなバツイチのアナタじゃ無理よ、勝ち目ない。。。」
シンタは思わずゴンタムに訪ねる。
「テクがゼロってボクが?」
続けてシンタはこうも呟いた。
「なんだよ、手抜きって!!」
ゴンタムが悲しそうに微笑みシンタの問いに答える。
「ボライワ・Cはテクニシャンよ。彼はゲームやLOBIなど公的な場所で効果を発揮する特殊なコミュニケーション能力を持つ人!そして彼は架空の世界で遊ぶ厨房!」
シンタが思わず呟く。
「厨房?厨房って中学生の事かい?」
ゴンタムがシンタのその問に答えた。
「いいえ、厨房とは正確に言えば中二病、病気の名前よ!そしてこの私、ゴンタムと言うプロ串を刺したボライワ・Cの武器は強力よ!彼は匿名性を盾に架空の世界で現実逃避!彼の目的はこの港町勝浦からそのテクニックを駆使してテクがゼロのアナタみたいな人を恐怖のズンドコにたたき落とすことなのゆ!」
時に激しく、時に優しくシンタの疑問にひとつひとつ答えるゴンタム。しかしシンタはなおもゴンタムににじり寄りこう尋ねた!
「そんなのおかしいよ!勝浦な段階で匿名性ゼロじゃないか!それになんで同じ匿名性があるキャラクターでボライワ兄さんだけコミュニケーション能力を発揮出来るのさ!そんなの不公平だよ!」
そのシンタの疑問にゴンタムは決定的な言葉を投げかけた。
「それはシンタ、アナタがコミュ障だからよ。。。」
ゴンタムがシンタにそう伝えた瞬間、この真っ暗な世界に突如光が差し込んできた。
「もう時間がないわ。。。コレを受け取りなさい、シンタ。。。」
ゴンタムはそう言ってシンタに1枚のカードを差し出した。
「こ、これは」
シンタはゴンタムからカードを受け取りそう尋ねる。
「Googlepayよ、今のアナタのテクじゃボライワ・Cには勝てない。でもVIPレベルを上げればあるいわ。。。」
そう言ってゴンタムは暖かい光に包まれ消えて行く中、シンタに最後の力を振り絞りこう言った。。。
「シンタム、あなたの本当の名前はシンタム・。。。」
全てをシンタに伝えられないままゴンタムは光の中に消えて行った。。。


勝浦に輝く美しき光、ボライワ・C。。。
が、その裏側にひしめくのは身勝手な思惑と欲望
望まぬ戦いを繰り返してまで求めた場所で、この戦いの実態をシンタは改めて知る
動き始めた運命の針は止めようもなく、シンタをどこへ向かわせようというのか?

次回、500万乙女の心のバイブル、天空の城シンタ〜そして伝説へ『再起動戦士シンタム』
見えない未来に、立ち向かえ!シンタム!

To Be Continued.